ランチタイムはオフィスを出よう!1日10分ウォーキングの威力
■20分未満のウォーキングでも脂肪燃焼効果あり
「ウォーキングは20分以上続けなければ脂肪が燃焼されない」という話をよく聞きませんか?
たかが20分…しかし、継続して続けるとなると、その20分が大きな壁でもありますよね。
そもそも、20分歩かないと脂肪が燃えないと言われる根拠は何なのでしょうか?
その理由は・・・
有酸素運動は、はじめに血液中の糖質をメインでエネルギーへと変化し、体が温まり血流が良くなると、酸素が体の隅々に行き渡るようになります。
その後、酸素を取り込んだ脂肪は、脂肪酸などへ分解されて血液中に流れる。
そして、エネルギーとして脂肪がメインで使われるようになるのですが、
それがだいたい歩きはじめて20分くらいかかるため、
「20分以上続けなければ脂肪が燃焼されない」と言われるようになったのです。
ですが、この20分説は誤解されやすく、
20分経たないと脂肪がまったく使われないというわけではありません。
メインで使われるのが何かというだけで、運動開始直後でも脂肪もある程度は使われているのです。
そして、実は・・・
10分×2回のウォーキングでも、その効果に大差はないそうです。
その理由は、リパーゼという酵素の働きにあります。
このリパーゼには、脂肪を分解してくれる働きがあるのですが、運動開始の約10分後から活性化されます。
そして、ここで運動をやめたとしても、その後しばらくは脂肪を燃焼し続けてくれるのです。
つまり、リパーゼが活性化するまで歩けば、最低限かもしれませんがウォーキングダイエットの効果を得られるということ。
1日10分なら、運動嫌いの人や忙しい人にとってもハードルがぐっと下がり、続けやすくなりますよね。
■ウォーキングのタイミングは空腹時
食後2時間以内は、ホルモンの分泌の作用でリパーゼが効きにくい状態にあり、短時間のウォーキングにはあまり効率的ではありません。
(※食事による脂肪の蓄積を抑えるという意味では効果的。)
ランチタイムのリフレッシュにウォーキングをするのはいかがでしょうか?
■空腹時にウォーキングをすると良い理由
通常、空腹時はもっとも血糖値が低い状態にあり、血液中に糖が少ないそうです。
血糖値が下がり過ぎないようにするメカニズムにより、空腹時は運動していなくても先ほどのリパーゼが活性化しています。
■たった10分間でも、毎日続ければ、長い間に大きな差を生む。
英国公衆衛生庁(PHE)では、10分間の活発なウォーキングを習慣化することを促すキャンペーンを実施するなど積極的にウォーキングを薦めています。
英国では10人に4人が1日に10分も歩いておらず、極度な運動不足の状態にあるそう。
交通手段が発達し、坐ったまま過ごす時間が増えた影響で、英国人は20年間で平均24km、歩く距離が短くなったという。
「運動ガイドラインでは、1日に30分、週に150分の活発な運動をすることを勧めています。歩数にすると1日に1万歩のウォーキングをしなければなりません。これは理想的な目標ですが、毎日忙しく過ごしている多くの人にとって実行するのは難しいでしょう」
と、オックスフォード大学のミューア グレイ教授(プライマリケア)は言います。
「そんな場合でも、たった1日10分間のウォーキングであっても、毎日続ければ心臓や肺、血管に良い影響をもたらし、運動不足の人にとって大きな恩恵をもたらすことが分かりました」
と、グレイ教授は指摘しています。
英国公衆衛生庁の研究によると、週に150分間の適度な運動を行うことで、2型糖尿病のリスクを40%減らせる。
発症リスクは、心臓血管疾患では35%、認知症では30%、がんの一部では20%、それぞれ減少できると試算しています。
運動時間が週に150分に満たない場合でも、運動のもたらす恩恵は、まったくしない場合に比べ大きいそう。
1日に10分以上のウォーキングをすることで、早期死亡のリスクを15%減少できることが示されています。
■ウォーキングの最大のメリット
何といっても体への負担が少ないこと
例えば、その他の有酸素運動といえば「ジョギング」「ランニング」「水泳」などがあります。
これらの有酸素運動とウォーキングを比べると、断然ウォーキングの方がラクで、体への負担が少ないですよね。
体内のブドウ糖を使いきる効果がある食後の運動は、できるだけ毎日行なう必要があります。
運動をしない日が多いと、体に脂肪がたまりやすくなります。
ですので、体への負担が少ないウォーキングなら毎日続けやすいので、体内のブドウ糖を使いきって体脂肪がたまりにくくなります。
いかがでしたでしょうか?
意外と奥が深いウォーキング。
何もしないよりも、短い時間でも続けることが大切です。
まずは、1日10分だけでもはじめてみませんか?
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